大学で不登校になって休学した。これは甘え?
自分の不登校で、親や周りの人を悲しませている気がする
「早く大学に行け」と言われているけど、体が動かない。どうすればいいか分からないから、他の人の体験談を見てみたい
大学を不登校になったら、休学か退学かしか道はないの?
大学生の不登校。
今まで不登校なんて、なったことないのに、大学で不登校になっちゃって、本当にどうしよう……
そんな女子大学生も、少なくないのではないでしょうか。

大学生の不登校を甘えと捉える人もいますが、果たして本当に甘えなのでしょうか?
甘えだとしても、そんなに軽く片付けていいものなのでしょうか?
ライターのtakiです。
本人も周りの人も、大学の不登校を甘えとして、簡単に捉えがちです。
「休学」「退学」すればいいのか?
しかし、それで不登校が解決するかと言ったら、そうではありません。
この記事では大学生の不登校に対して、個人の「気持ち別」に解決策を提示し、ご紹介しています。
不登校になっている女子大学生にお伝えしたいことは
- 自分の不登校を、そのまま受け止めてくれる、味方を見つけよう
- 「退学して働け」「大学に行け」という一言は、解決への一歩につながるとは限らない
- 自分の「状況」ではなく、自分の「気持ち」に焦点を当てて、解決策を見つけよう
上記3つです。
また、この記事では大学生が不登校する理由や、大学生の不登校と甘えの関係についても、詳しく解説していきます。
上記内容でお送りします。
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「気持ち別」の解決策 ― 大学生の不登校を解決する方法

不登校の解決策として、「退学して働く」「大学に再び通うことが出来れば、それで解決」という捉え方が多いですが、ここでは不登校になっている大学生の「気持ち」に焦点を当てた解決策を、ご紹介していきます。
上記8つの場合の、解決策をご紹介します。
大学生で不登校になっても、「大学に行きたい」場合

大学で不登校になっていても、
- 大学に再び通えるようになりたい
- 大学に行きたい
という場合があります。
大学で不登校になっている中で、このパターンは比較的不登校を改善できる、回復の見込みがあるタイプです。
大学に行きたいという意欲があるので、大学で再び自分の居場所を見つけることが出来れば、それを目標に大学へ通うことが出来るからです。
不登校になっていて、現在大学に行けない状態でも、大学での居場所を見つけるための行動は出来ます。
- 「なぜ自分は大学に行きたいのか」ということ、自分の考えを精査し直し、書き出してみる
- 友達に会いたい、大学構内の空気を吸いたい、学食を食べたい。など、小さい目標でも良いので書き出してみる
- 「親に申し訳ない」というような、自分以外への気遣いを除く。自分が大学に行きたい理由のみ書き出す
大学生活の中で、自分にとっての居場所を一つでも見つけることが出来れば、自然と大学に足が向くはずです。
また、「大学で不登校になって、親に申し訳ない」と思うのではなく、「大学に行きたいんだ」という意志を親に伝えて、味方になってもらいましょう。
味方になってもらえれば、大学に行けるようになるまで待ってもらうことも出来ます。
▽大学を不登校したら、親に言えない人も多いですよね▽
▽大学での不登校、親に言えない場合や、休学・退学に関する体験談はこちら▽
- 今の大学でなくても良いから、大学に通いたい
- すぐに何かを学ぶことを開始したい
「大学に行きたい」という中でも、上記のようなパターンは、今の状態でも通えるような大学や専門学校を探すところから始めることを、おすすめします。
「気持ち別」の解決策 ― 大学生の不登校を解決する方法【2ページ目】
「気持ち別」の解決策 ― 大学生の不登校を解決する方法の、つづきをご紹介します。
「大学に行かなきゃ」と、義務感を感じている場合

大学で不登校になる人の中には、「大学に行かなきゃ」と思ってしまう大学生もいます。
大学へ通うことに対して、義務を感じるパターンです。
義務感を感じるということは、不登校になっている大学生にとって、大学へ通うことが負担になっているということ。
「大学に行きたい」と「大学に行かなきゃ」では、大きな違いがあります。
「行きたい」は自ら望むことであり、「行かなきゃ」は自分が望まなくても、周りが強いているから、そうならざるを得ないということです。
「周りが強いてくること」から逃れるために、不登校になっている可能性もあるので、もし大学を不登校になっていて、かつ「大学に行かなきゃ」と思っている場合は、まず休むことを優先させましょう。
休学してもいいです。
休むためには、まず親に味方になってもらう必要がありますが、もし親が味方になってくれない場合は、距離を置いてもいいです。
遠く離れた地で療養するのも良いです。
とにかく休んで、「~しなければならない」という義務感から発想を転換する必要があるからです。
病院へ通うなど、味方になってくれる人を外に探すことも良い方法です。
「~しなければならない」という義務ではなく、「~したい」と思えるような場所が大学に存在するのか、自分の居場所が大学にはあるのか、その上で大学に通う意味があるのか、休みながらじっくり考えることが大切です。
なんとなく行きたくない・行けない場合

大学で不登校になっているけれど、周囲に理由を聞かれても、「なんとなく行きたくない」「大学に行かない理由が見つからない」というパターンがあります。
この「なんとなく行きたくない」「大学に行かない理由が見つからない」というのが、親や周囲からは「甘えている」ように見えてしまうのですが、「甘え」と見るのはリスクが高いでしょう。
大学に行けない、不登校になっているのですから、体に力が入らない、無気力になってしまうという場合もあります。
その無気力がもし「うつ」だったら、希死念慮が出てくる危険もあるからです。
また、自分の苦しみを自分で表現できない状態、自分が何に苦しいのかも分からない状態です。
「なんとなく行きたくない」「大学に行かない理由が見つからない」という場合は、誰かに自分の不登校を打ち明けましょう。
適切なアドバイスを聞くためでなく、誰かに話すために話しましょう。
誰かに話をすることで、自分が何に苦しんでいるのか理解出来ます。
極度の虚無感や、「自分なんてどうせ……」という無力感、希死念慮がある場合は、病院を受診してカウンセリングを受けましょう。
知らない間にうつになっている、という場合も少なくありません。
その際は、休学も視野に入れてみましょう。
▽関連記事▽
▽大学での不登校、「うつ」に関する体験談はこちら▽
また、食事による栄養不足や偏りから、頭がぼーっとして働かないということも考えられるので、学食など栄養バランスが考えられているメニューを参考に、日頃の食事を見直していくことをおすすめします。
大学生で不登校になっている自分を、責めている場合

大学で不登校になると、「甘えだ」と自分を責めてしまう人が居ますが、責めれば責めるほど立ち直れなくなり、不登校状態から抜け出せなくなります。
自分を責めてしまうタイプには、情報収集することをおすすめします。
自分を責める時間を、学ぶ時間にして、不登校になっていない大学生が知らない情報も収集しましょう。
皆と同じことをしていないので、自分の選択肢が広がります。
選択肢が広がると、大学を休学・退学する以外にも、どうすれば自分が前向きに一歩を踏み出すことが出来るか、考えることが出来るようになります。
そして、大学で不登校になっているのは、自分だけではないことを、知っておくことも大切です。
全大学生のおよそ3%が不登校になっており、「大学に行きたくない」と思っている大学生は、全体の半数近くに上ります。
その中の全ての人が、「甘え」ているのでしょうか?
大学は義務教育ではないですが、みんな受験勉強を頑張っているので、「とりあえず大学に合格しなくちゃ」で大学に入学している人も多く、目的意識がないまま無気力になっている人も多いのです。
その中には、不登校するかもしれないし、休学や退学を考えている大学生もいるでしょう。
まずは自分を責めるより、今の状態から、どうしたら前へ進めるかを考える方が、重要になってきます。
「気持ち別」の解決策 ― 大学生の不登校を解決する方法【3ページ目】
「気持ち別」の解決策 ― 大学生の不登校を解決する方法【2ページ目】の、つづきになります。
大学に行くのが、嫌でたまらない場合

今の大学が嫌でたまらなくて、大学を不登校になっている場合、大学に復帰すること自体考えられず嫌なはずですから、大学に行くことを考えるのはやめましょう。
まず休んでみて、長期になるなら休学して、冷静になってから、なぜ今の大学が嫌なのかをよく考えてみましょう。
そして、少しでも大学に妥協できる所はないのか、自分がその大学で居場所を見つけられないか、よく考えてみましょう。
大学のことを考えるのが嫌な場合は、無理しなくて大丈夫です。
冷静になって、自分の不登校を客観視できるようになったら、ひとつひとつ書き出して考えることをおすすめします。
もし大学に妥協できる点がなく、居場所も見つけられない場合は、大学以外で活動できる所はないか、外に出る前に沢山情報収集をしましょう。
今はインターネットがあります。スマホがあります。
情報は山ほど溢れているので、探そうと思えば見つかるはずです。
大事なことなので、時間をかけて探しましょう。
焦ってしまうと、すぐ「退学」を考えがちですが、大事なこと、必要なことは時間をかけるほど見えてきます。
情報収集した上で、「これ、いいな」と思えるものがあったら、参加したり活動したりしてみましょう。
大学が嫌なのですから、大学外に居場所を見出した方が、自分のためになります。
▽大学の不登校向け、支援を行っている所について、詳しくは下記リンクをどうぞ▽
▽一方で、支援に頼るのが嫌で、ネットを活用してしまう人もいます▽
大学に行かない自分のことを、嫌いになってしまった場合

大学を不登校になると、自分のことが嫌いになり、親や周囲の人に対して攻撃的になる場合もあります。
「自分のことが嫌いだ」と思う人は、不登校でなくても、現代ではとても多くなっています。
「自分のことが嫌いだ」という状態を解消するには、まず誰かを信頼できるようになることが必要です。
心を開けるような環境が必要で、誰かを信じて好きになることで、自然と自分のことを肯定できるようになるからです。
現代ではSNSが幅を利かせていますが、承認欲求がとても強い人々であふれかえっており、あれは「自分のことを認めてもらいたい」だけの人々なので、その中で承認してもらっても、自分のことを好きになるのは難しいでしょう。
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そうではなく、自分が信頼できる誰かとの対面でのつながりによって、「自分が嫌い」という状態は改善されていきます。
自分の感情と感覚で動けるように練習すると、自分が「好きか」「嫌いか」「心地よいか」「そうでないか」の感覚に敏感になり、信頼できる味方を見つける感覚も鋭くなります。
0か1かの考えに陥らず、退学を考えるだけが解決策ではないと思うことが出来るかもしれません。
大学には行けない・行かないけど、バイトや外には行ける場合

不登校になっている大学生の中には、「大学には行かないけど、外やバイトには行ける」人がいます。
それを「甘え」と捉える人もいますけれど、大学以外に自分の居場所を見出しているということなので、この場合は大学を中途退学して、仕事一本で行くという選択をしても良いかもしれません。
今のバイトで満足しているなら、バイトから正社員を狙うと言うことも視野に入れてみましょう。
バイトつながりで、自分に合いそう、自分が好きそうな仕事を偶然見つけられることもあります。
大学以外で自分の居場所を見つけているのですから、それは大学へ復帰するよりも自立に近い道になるかもしれません。
すぐに退学しなくても、休学しながら自立について考えてもいいでしょう。
諦めずに挑戦して行きましょう。
「死にたい」場合

大学で不登校になって死にたい場合は、病院の精神科を受診しましょう。
放っておいても、良くはなりません。
希死念慮にかられる人は、死ぬことばかりを考えて、生きることに興味がなくなります。
その場合、「うつ」の可能性もあります。
とても大学に復帰できる状態ではないので、心の状態を整えるためにも、病院を受診しましょう。
休学も視野に入れてみましょう。
どうしても病院に行きたくない場合は、当相談室でも無料カウンセリングを行いますので、ご利用ください。
▽大学での不登校に関する、体験談のリンクはこちら▽
【体験談】「大学で不登校になるのは、甘えているかもしれない……」
【体験談】大学を不登校になったので、支援機関を使ってみたけど……
大学生が不登校になったら、大事なこと

この章では、不登校になった女子大学生に向けて、考えて欲しい大事なポイントを3つご紹介します。
上記3つです。
自力で不登校を乗り越えることと、誰かに追い立てられて「乗り越えた」気になるのとは、全く違う

大学生の不登校では、多くの場合、とりあえず親が子供を休学か退学させるなどして、子供に新しく何かを始めさせることが出来れば、それで親は「自分の子供の不登校は解決した」と捉えます。
支援の手も、多くは「新しく何かを始められそうだ」という所までで、後は不登校していた本人に任せます。
多くは「行動」につなげるための支援ですが、不登校になっている大学生の気持ちが伴っていなければ、周りからは不登校を乗り越えて上手くやっているように見えても、本人が途中で挫折する危険もあります。
不登校している大学生が自力で不登校を乗り越えるのは、親やその他の誰かに指摘されて行動した時ではなく、本人自身の気持ちが伴った上で、本人が「やりたいことを見つけて行動した」時です。
誰かに「与えられた」という感覚があると、人間はその与えてくれた誰かをずっと頼るか、本当の意味で「甘え」が出たり、やる気をなくすかのパターンが多いので、「自立」に直結しにくいでしょう。
不登校=休学・退学ではありません。
不登校している大学生自身が、「不登校を乗り越えたい」という気持ちになれるように、ありのままを受け止めてくれる人や居場所が、まず必要なのです。
親が味方になってくれると、大学生の不登校解決率が非常に高い

大学生の不登校では、親が味方をしてくれる場合、不登校解決率がとても高いです。
不登校が解決するパターンが、とても多いです。
大学での不登校解決の鍵は、不登校している本人が自分の居場所を見つけられるかどうかにかかっています。
その居場所で活動することを目標に出来ることは、もちろん良いことですが、その居場所で休むことが出来ると、心身が癒されて不登校が改善した際に、より精力的に「自分の生活・人生」に向かって動くことが出来ます。
親や家族は、自分が生まれてから一番近くで長い時間を一緒に過ごした相手です。
不登校している大学生が、その親や家族の中に自分の居場所を見出すことが出来れば、安心感が全く違うでしょう。
親、家族と自分の繋がりを、曇りなく「大切だ」と思える大学生ならば、不登校になっても親は味方になってくれますし、一番身近で癒しを得ることが出来るので、一般的な解決策に頼らなくても、回復が早いでしょう。
何より、一番身近なところで、人間への信頼を取り戻すことが出来ます。
これは、不登校している大学生にとって、大きな救いです。
ただ親が味方になるだけでなく、
- 不登校の大学生の将来を、悲観しないで見守る
- 支配しないで、不登校の大学生の好きなようにさせる(改善にいいと思われるものは何でも)
上記2点は、大学生の不登校を改善する上で不可欠と言えます。
ただし、親に味方してもらえない、親に不登校を打ち明けられない場合、上記とは逆になる場合があります。
事例は下記リンクで詳しく解説しています。
>> 大学の不登校、親に言えない時の対処法【視点を変えてみよう】
▽大学の不登校を「親に言えない」、大学での不登校で休学や退学を考えている……。そんな体験談はこちら▽
大学生が不登校になったら、大事なこと【2ページ目】
「大学生が不登校になったら、大事なこと」の、つづきになります。
味方を見つけよう

大学生の不登校を改善するために、「大学を退学して、就職しよう」という意見も見られます。
しかし、「働く」というのは行動です。
行動を起こすためには、まず気持ちを作るところからです。
気持ちなしで行動を起こすことは、向こう見ずと言えないでしょうか?
不登校状態に陥っていると、その大学生は行動すら起こせない、気持ちの整理も付いておらず、甘えなのか、「うつ」なのか、休学か退学か、と何もかもがぐちゃぐちゃ、という場合もあります。
そんな状態の中、行動だけ起こそうとしても、とても難しいはずです。
まず、不登校になったら、味方を見つけましょう。
不登校という状態を、偏見を持たずに受け止めてくれる味方を見つけるところから始めましょう。
誰かに受け止めてもらえると、人間は自分を客観視することが出来て、そこから一歩前へ進むことが出来ます。
それが、自分自身の不登校解決策になります。
味方を見つけ、自分の気持ちを整理できる居場所で味方と沢山話し合い、気持ちを作ってから、初めて行動を起こしましょう。
「退学して働け」「家から出ろ」と、行動ばかり押し付ける、行動ばかり勧めてくる人は、味方ではないので注意が必要です。
たとえ、それが親であっても、友達であっても、味方ではありません。
本当の味方は、不登校の自分を、そのまま受け止めてくれる人です。
大学生の不登校に共通するのは、自分を、理解してくれる人、居場所の有無

大学生の不登校に共通していること。
それは、
- 不登校の大学生を理解してくれる人がいるかどうか
- 不登校の大学生に、居場所があるか
上記2つです。
上記の2つがあるかないかで、女子大学生が大学で不登校になった時、不登校から回復できるかそうでないかが、大きく変わってきます。
以下より、詳しく解説していきます。
不登校中の自分を、理解してくれる人が不可欠

まず、大学の不登校改善のためには、不登校状態の自分を受け止めてくれる人が必要です。
不登校と言うと、どうしてもマイナスイメージが先行しがちで、もちろん大学で不登校になっている本人が一番、傷付いているし悩んでいます。
プライドを守ろうにも、「不登校」のレッテルを自分で貼り付けて苦しみます。
マイナスの時はどうしても、まるごと柔軟に受け止めてくれる誰かがいないと、マイナスな上に自信をなくしている時は特に、人間は潰れやすくなっています。
親でも友達でも、遠い親戚でも古い知り合いでも良いので、「不登校」という状態を理解してくれる人、責め立てず受け止めてくれる人と一緒に過ごしましょう。
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身近に理解してくれる人がいない場合

大学で不登校になったら、誰が自分の見方になってくれるのか、見極めが必要です。
身近に自分を理解してくれる人がいないことは、とても悲しいことですが、しかし大学で不登校になった場合、一番身近にいるはずの親が理解してくれないということは、少なくありません。
自分の子供が不登校になった場合、動揺し、「何とか大学へ通わせなければ」「甘えるな!」と、強引な態度に出る親は、残念ながらいないとは言えず、むしろそういう態度を親が取ることで、不登校の状態から抜け出せなくなってしまう大学生もいるのです。
身近な親がもし理解してくれなかったら、親以外の人で良いので、味方を探しましょう。
そして、親とは距離を取り、自分を理解してくれる人と過ごすことを優先させましょう。
▽関連記事▽
▽大学の不登校を親に言えない! 休学や退学を考えている場合は、こちらの体験談もおすすめです▽
大学の不登校と「うつ」の関係

大学で不登校になると「うつ」になることがあります。
高校までの生活と大学は違います。
高校までは、自分の力を使わなくても目標が向こうからやってくる環境でしたが、大学はそうではないので、目標などを自ら立てることが出来ず、無気力になることがあります。
この無気力状態で大学を不登校になり、無気力状態が長引くことで生きることへの探求をしなくなって、目標のない休学状態になり、「うつ」になることがあります。
うつは心の風邪と言われているくらい、一般的な病気になってしまいました。
酷くなると希死念慮が出てきますが、うつは脳の病気とも言われています。
大学の不登校とうつの関係について、下記リンク先で詳しく解説をしています。
>> 大学の不登校とうつ、居場所作りを最優先に!【体験談あり】
▽大学での不登校で、「うつ」になってしまった……。詳しい体験談はこちら▽
大学生の不登校は、甘えなの?

不登校になった女子大学生がまず陥る不安や悩みは、「大学で不登校になるなんて、これは甘えているのだろうか?」というものです。
特に、「周りに甘えだと思われていたら、どうしよう」と恐れてしまう女子大学生は、少なくありません。
周囲や親の反応を恐れるあまり、どんどん周囲の人間を避けて孤立することも。
休学か退学しか道はないのかと、悩んでしまう場合もあります。
「不登校は甘えではない」。
そんな意見がありますが、「大学生になってようやく、甘えの段階が来ている」ということも考えられます。
甘えというのは、成長の一過程です。
小さな子供は甘えても許されますが、小さな頃に「甘えることを許されなかった」子供が、大学生になった場合。
周囲に甘える方法を知らないまま、大学生になっていたら。
子供の頃に甘えることを許された子供は、周囲に甘えることを自然と覚えて大人になります。
ですが、子供の頃に甘えることを許されず、それどころか親に酷い目に遭わされたまま、大人になる人もいます。
本来甘えて、成長していいものが、甘えることを許されないで大きくなったら、どうなるでしょう。
成長の機会を与えられなかったら、どこかで爆発するか、我慢出来なくなります。
日光に向かって成長する向日葵が、そのまま土に埋められたら、向日葵でなくなってしまうように。
人間ですから、土に埋められることはないですが、子供の頃甘えられなかった大学生は、どこかに甘える場所を求めてしまいます。
それは、おかしいことなのでしょうか?
ごく自然なこととは言えないでしょうか?
以下の記事では、「大学生が不登校になるのは、甘えなの?」ということについて、詳しく解説しています。
不登校になっていて、「自分は甘えているのだろうか」と苦しんでいる女子大学生に、読んでいただけたら幸いです。
>> 大学行きたくない。自分のSOSを聞いて!【成長・悩み・退行】
>> 【体験談】「大学で不登校になるのは、甘えているかもしれない……」
▽大学での不登校には、個人個人、理由があります▽
【体験談】大学を不登校になったので、支援機関を使ってみたけど……
大学生が不登校になる割合について

大学生の不登校の割合は、3%前後という説が濃厚です。
数字だけ見ると多くないように見えますが、しかし不登校で苦しむ大学生にとっては、決して小さな問題ではなく、周囲だけでない、不登校は大学生本人が、一番悩んでしまう問題です。
不登校になっている大学生の割合

水田他(2009)の全国調査によると,大学生の不登校者数の割合は0.7~2.9%と推定されている。
これは,小学校の0.36%,中学校の2.69%,高等学校の1.67%(文部科学省,2015)と比較しても決して少ないとは言えない。
教心第 58 回総会(2016) ― 631 ― 大学生の不登校傾向と大学適応感との関連
不登校状態にある大学生数を推定は表1にまとめた。
不登校率は2.68%(2.45%〜2.91%)であり、学生数7万4589人(6万8208〜8万0969人)だった。
このうち半期に及び大学を連続欠席している者は0.84%(0.71%〜0.97%)であった(区間推定はいずれも95%信頼水準)。
大学生の不登校者数の推定と実態把握
実際に不登校になっていない大学生でも、不登校予備軍のような大学生もいます。
大学生で不登校になりそうな人、不登校予備軍である大学生は、実際に不登校になっている3%の大学生をはるかに上回る人数が存在しています。
不登校になる大学生が3%といっても、不登校になる危険がある大学生は沢山いるということです。
見過ごしていい問題とは、決して言えません。
大学生で不登校になる危険の割合

「大学生で不登校になる割合」でも述べた、不登校になる危険がある大学生の割合についてです。
大学で不登校になる危険がある大学生=「大学に行きたくないと頻繁に思っている」大学生は、全体の半数以上いる、という調査結果があります。
不登校傾向のある学生の割合とその理由
大学生の中でそのくらい割合の学生が,学校に行きたくないと思っているのかという質問への回答の結果をグラフに示した(Figure1)。
不登校に関しては,全体の20%近くの大学生が,「学校(大学)に行きたくない」ことが「頻繁にある」と回答している。
また,これを「学校(大学)に行きたくない」ことが「何度もある」と回答している学生(37.7%)と加えると,半分以上(52.0%)の大学生が、かなりの頻度で学校に行きたくないと思っていることがわかる。
大学生の不登校に関する基礎的研究(1)1 ― 大学生の不登校と退学希望の理由の探索 ― 牧野幸志
「大学に行きたくない」と頻繁に思う、ということは、
- 高校までと違う学生生活について行けなくて苦しい
- 目標や目的意識がなく、無気力になっている
- 不本意で入学した
- 大学で勉強する気はないが、肩書目当てで入学した
など、大学に対して負の感情がある、マイナス思考が少なくともある、ということになります。
不登校になってしまう大学生が全体の3%だとしても、半数以上の大学生が「大学に行きたくない」と思っているので、その中から不登校になる大学生がどんどん出てくる危険があります。
「大学には入っておくもの」という理由で入学する大学生が多いですが、「高校は受験勉強する所」という概念に押し流されてしまう学生もまた、多いということになります。
大学は本来学生自身が目標を持って勉強をする場所です。
「入っておくものだろう」という理由で入学することが、無気力につながり、不登校につながる危険があるのです。
大学生が不登校する理由

この章では、大学生が不登校する理由をご紹介します。
上記4つに加え、「特に理由が見当たらない」場合についても、解説していきます。
眠いから

大学生が不登校する理由のひとつめは、「眠いから」です。
「眠いから」というと、「それは単なる甘えじゃないか」という意見が上がりそうですが、ただ何もしないで、ぐうたらしていて「眠いから」ということ、それは大学に通う年齢ではあり得ないでしょう。
▽関連記事▽
大学行きたくない。自分のSOSを聞いて!【成長・悩み・退行】
【体験談】「大学で不登校になるのは、甘えているかもしれない……」
「眠いから」という一言を突き詰めていくと、上記のように、軽く見逃すことが出来ないような理由が浮かび上がってきます。
放置しておくと深刻な事態、例えばうつやそのほかの精神障害、適応障害、身体的な問題に繋がっていきかねません。
休学や退学を考えている場合もあり、しかしそのまま休学、退学しても実りがあるとは言えません。
一人暮らしの生活が、大学の不登校に影響する場合

- 栄養不足
- 一人暮らしによる生活習慣の乱れ
- アルバイトのしすぎ
- ネットゲーム、ゲームのやりすぎ
「一人暮らしによる生活習慣の乱れ」で、大学を不登校になる場合もあります。
一人暮らしによって、家族と暮らしていた時には自覚していなかった「生きづらさ」が圧しかかってきて、不登校になることも。
一人暮らしが大学の不登校の一要因だとしたら、生活を立て直すことから始めて、自分と向き合って、「自分は大学で何が出来るのか」と少しずつ考えていくことが大切です。
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「ネットゲーム、ゲームのやりすぎ」は、SNS中毒とも関係してくる場合があります。
大学生で一人暮らしを始めると、寂しさから逃れるためにSNSに逃避する大学生がいます。
誰とでも簡単につながれる反面、承認欲求を激しく貪欲に求める人々で溢れかえっているので、気を付けないと足をすくわれる危険もあります。
寂しさに付け込んだ事件なども起きないとは限りません。
一人暮らしの大学生にとって、SNSは居場所になり得るのでしょうか?
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一人暮らしとsns、暴露と依存の危険あり。自分自身を省みて!
大学が、自分が期待していたものと違う

- 大学へのあこがれと、現実の不一致
- 教授と合わない
- 同級生に、げんなりする
- 第一志望の大学じゃなかった
- 親に言われて入学したから、自分の希望じゃない
など、「大学が自分の期待を裏切っている」と感じた場合にも、大学生は不登校に陥る可能性があります。
大学生くらいの年齢になれば、自分の好きな分野で活躍したいと願う人は多いでしょうし、もしその逆で「やらされている」と感じてしまうと、一気にやる気をなくすことも少なくありません。
単位に支障が出ないくらいにすればいいや、と思っていたら、いつの間にか大学に行かなくなっていた、退学や除籍の一歩手前になった、という不登校もあります。
人間関係のトラブル

- 大学で一人ぼっちになっている
- 大学でいじめに遭った
- バイト先の人間関係でトラブルが発生した
- 失恋した
- 自分と同級生を比べて、劣等感に陥っている
- 性被害に遭った
上記のような人間関係のトラブルにより、大学を不登校になってしまう場合があります。
人は一人では生きていけませんが、時に人間関係は煩わしく、争いも起こりますので、1人でいたい、自らを守りたいと思って、閉じこもってしまうことはあります。
特に恋愛や性の問題は、心へのダメージが尋常でないので、他の人間を避けてしまうこともあります。
人間関係のトラブルから逃れたいと思うことは、異常ではないので、不登校になったら「一人で休むための自分に対するSOS」と捉えて、休む時間を取りましょう。
休学を視野に入れる必要があるかもしれません。
メンタルのトラブル

- うつ病
- 統合失調症
- 対人恐怖症
- 摂食障害
- パニック障害
- PTSD
上記のようなメンタルのトラブルにより、大学を不登校になってしまうパターンです。
メンタルのトラブルは病院に行って投薬治療と言うのがほとんどですが、メンタルにトラブルが生じると、人間全般に対する不信感でいっぱいになるので、病院自体に行かない、カウンセラーを信用できないなど、治療まで行きつかないことがあります。
メンタルのトラブルはとてもデリケートな問題なので、「自分に優しく」を中心に、慎重に焦らず進むことが必要です。
特に理由が見当たらない

「なぜ不登校になっているのか、自分でも分からない」というパターンもあります。
「大学になんとなく行きたくない」「大学に行かない理由が見つからない」に該当するので、詳しくは下記リンクも参考にしてみてください。
>> 大学になんとなく行きたくない・行けない場合
育った幼少期の母親の愛情が足りない場合が原因の時もあります。
そのような心当たりがある人は下記記事をご覧ください。
>> 赤ちゃんとスピリチュアル【愛情の必要性】人の根本は愛情です
理由が見つからないとはいっても、不登校になっている大学生の中には、表現できない苦しみがあるはずです。
平気なフリをするのはやめましょう。
大学生の不登校に対する、一般的な解決策

この章では、大学生の不登校を解決する上で、方法としてよく取り入れられているものをご紹介します。
上記3つです。
誰かに打ち明けてみる

大学生の不登校に対する一般的な解決策として、まず「誰かに打ち明けてみること」があげられます。
大学で不登校になっていることをひた隠しにする人もいますが、隠すことで不登校になる大学生特有の罪悪感が噴出し、ますます動けなくなってしまいます。
不登校の状態を誰かに打ち明けることは、とても大切です。
- 親
- 友達
- 高校の友人
- 大学のカウンセリングルームの相談員
- 信頼できる支援機関
- 腹を割って話せる人
例をあげましたが、大事なことは「不登校を受け止めてくれる人」に話をすることです。
専門家を頼る

大学生の不登校に対する一般的な解決策に、専門家を頼ることがあげられます。
- 公的な支援機関
- 病院の先生
- 栄養指導の先生
上記のような専門家からアドバイスをもらい、生活改善を図っていくパターンです。
大学の不登校向けの公共支援機関については、下記のリンクで詳しく解説をしています。
>> 大学で不登校になっている人向け、支援を行っている所は?
いろいろ調べてみる

誰かに打ち明けたり、専門家を頼る他にも、自分自身でいろいろ情報収集することが大切です。
情報を集めていくと、
- 不登校を改善するために、無理せず自分で出来ること
- 大学以外の活動の場
- 自分のやりたいことの再発見
- ネット以外の、啓発書・啓蒙書ではない、自分の心に刺さる本との出会い
- 励ましになる映画との出会い
など、自分にとって有益な情報との出会いがきっとあります。
今の時代は情報が山ほど溢れているので、ピックアップする能力さえあれば、情報を有効活用することができます。
ただ、承認欲求であふれている個人のブログや、SNSを閲覧することは、おすすめできません。
彼らのエゴによって、不登校の傷が深くなってしまう可能性があるからです。
見ていても時間の無駄なので、自分にとって有益な情報のみ、見るようにしましょう。
家から無理矢理出なくても、有益な情報を元に「自分に何が出来るのか」を考えるところから、始めましょう。
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大学生の不登校と、コロナの影響

コロナにより、多くの大学生がオンライン授業を余儀なくされました。
その中で大学を休学・退学する大学生もいたり、オンライン授業に馴染めず孤立を感じて苦しむ大学生がいた一方で、不登校やうつの大学生にとっては恩恵もあったようです。
下記リンクで、詳しく解説をしています。
▽不登校の体験談へのリンクです。不登校の悩みにも、いろいろあります▽
【体験談】「大学で不登校になるのは、甘えているかもしれない……」
【体験談】大学を不登校になったので、支援機関を使ってみたけど……
▽大学生の悩みをそのままにせず、ちゃんと解決したいあなた!大学生活を充実させるために自分を変える無料のイメージトレーニング法があります。▽
まとめ


今回は、大学生の不登校について、解説をしました。
この記事で、不登校になっている女子大学生にお伝えしたいことは
- 自分の不登校を、そのまま受け止めてくれる、味方を見つけよう
- 「退学して働け」「大学に行け」という一言は、解決への一歩にはならない
- 自分の「状況」ではなく、自分の「気持ち」に焦点を当てて、解決の道を見つけよう
上記3つです。
「とりあえず不登校している大学生が、大学に再び通えるようになれば、解決」という考え方、認識が根強いです。
表面上の行動はそうかもしれませんが、不登校になった大学生の気持ちや本質をなおざりにし、また不登校に逆戻りする、というパターンもあります。
記事内でもご紹介しましたが、不登校を乗り越えることと、誰かに追い立てられて不登校を「乗り越えた」気になるのとは、全く意味が違います。
不登校の解決は、「大学に再び通えるようになること」だけではありません。
個人個人の気持ちから行動を引き出すことが、とても大切です。
まずは味方と居場所の確保を、最優先させましょう。
下記記事では、大学を辞めたい大学生向けに、悩みについて詳しく解説しています。